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柔らか柿よりもシャキシャキ柿の方が好きです。あの硬めの歯応えがたまらないんですよね~♪
でも、硬めの柿好きな人の宿命と言うべきか…ガブッと噛んだら、すごく渋~い柿だったなんてこともあります。口の中がもう…渋々。
その点、柔らか柿派の方は、渋い柿を口いっぱいに入れることが少ないかもしれませんね。
我が家の子どもたちも柿が大好きなのですが、食べる前に躊躇することがあります。食べやすく切った柿が黒っぽくなっている時です。人間の本能なのでしょうか
と聞いてきたこともあります。
と食べさせるのですが、自分も今まで黒くなった柿を食べてきたから大丈夫だろうと軽い気持ちで言っていました。しかしふと疑問に思いました。
柿を買う機会は少なく、いただくことが多い私。
と思っていたのです。
ところがなんと、この黒い部分、柿からの“甘くなったよ”の合図だったのです!
今度こそ、子どもに
と自信を持って言えるように、調査してみました。
- 柿に黒い斑点ができたら食べてもよいのか?
- 食べてはいけない柿の見分け方
- なぜ黒い斑点ができるのか?
柿に黒い斑点ができても食べられる
柿の皮をむいて食べようとした時に、黄色い果肉に黒っぽい部分が見つかることがあります。よく見ると、点々がビッシリ集まって一部分を黒く見せているんです。
この黒い斑点、実はポリフェノールの一種である“タンニン”(カキタンニン・シブオール)が酸化したものなのです。これは食べても大丈夫です。
この斑点は“柿のゴマ”と呼ばれていて“ゴマが入ると甘くなって美味しく食べられる”と言われています。今まで、悪いものだと思っていた人はビックリですね!
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同じ黒でも食べてはいけない柿とは?
黒い斑点入り柿はほとんど美味しくいただけるのですが、中には食べてはいけない柿もあります。判断の目安を挙げてみますね。
- 異臭がする
- 酸味がある
- 変な汁が出ている
- 白・青・緑の斑点がある
これらは残念ながら食べられません。黒さについては、表面のみ黒いのはカビ、中まで黒くなっているのがタンニンと覚えておきましょう。
柿は食べごろが自分で見分けやすい反面、賞味期限が無いので、より判断が重要です。お子さんに食べさせる場合は、お家の方が味見をしてから食べさせるとよいですね。
柿の果実が黒くても、異臭や酸味が無ければ“甘くなった印”として安心して柿を食べられることがわかりました。「ゴマいっぱい入っているかな~?」とさっさと皮をむいて、ガブッといただきたくなりますが、皮をむく前にも注意があります。
へたすき
柿のヘタの部分に注目。ヘタの周りに穴があって黒くなっている“へたすき”と呼ばれる状態になることがあります。甘柿に多くみられ、気候の影響で黒くなるのです。
これは、取り除いてしまえば大丈夫です。へたすきがみられる柿は、ヘタの部分を少し多めに取り除きましょう。
炭そ病
風通しの悪い状況などで育った柿は、糸状の菌(カビ)が原因で皮が黒くなっていることがあります。“炭そ病”と呼ばれ、皮をむけば食べられますが、果肉まで影響している場合は諦めましょう。
皮だけ黒い場合も、できるだけ早く食べることをおすすめします。
私の父は幼いころから、木から柿を取ってそのまま皮ごと食べるスタイルがしみついているので、ヘタや皮に気を付けるように伝えなくてはいけませんね。
一見怪しい白い粉だけど食べても良し
食べるべきか捨てるべきか、一見怪しいと思ってしまう白い粉。これは食べられます。2種類あるので紹介しましょう。
皮に付いていることもある白い粉
カビではなくブルーム(果粉)と呼ばれる天然の油脂成分からできたワックス成分です。
干し柿の白い粉
こちらは皮をむいて乾燥させた時に、果実の中にある糖分が出てきて乾き、白くなったものです。
渋味成分のタンニンが熟すと渋味が無くなる
私たちが柿の渋味を感じるのは、“タンニン”が含まれているからです。
と思った方もいるでしょう。実は、タンニンの性質によって渋い→甘いに変わるのです。
タンニンは始め水溶性なのですが、熟していくと不溶性になっていきます。水溶性の状態だと、口の中でタンニンが溶けて、渋味を感じます。不溶性になると、口の中でタンニンが溶けにくくなり、渋味を感じなくなります。
タンニンが不溶性になると、ゴマのように黒くなります。そのため、“ゴマが入った柿は甘い”という目安にされている訳です。
私たちはタンニンが溶け出さなくなった柿を食べて「甘くておいしい。」と感じていたんですね。
柿にも種類がいくつもあって、ゴマが多く入るもの・少ないものがあります。斑点の大きさも大小様々です。柿も個性があるんですね~!
ところで、黒っぽさのないキレイな黄色の柿を見たことはありませんか?甘い柿なのに、ゴマが入っていない…どういうことなのでしょう?
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渋抜きをして甘くなった渋柿にはゴマがない
甘柿にはゴマが入ることが多くありますが、渋柿にはほとんど入りません。でも、ゴマの入っていない柿も甘いことってありますよね?それは渋柿を甘く加工したものなのです。
干して干し柿にするほか、アルコールにつけたり、ドライアイスを利用して渋抜きする方法もあるんですよ!
渋柿も渋抜きをすると甘くて美味しいので、甘柿と見分けがつきにくくなります。
- ゴマがあるのは甘柿の証拠
- ゴマがないのは渋抜きした渋柿
と覚えておくと良いでしょう。
まとめ
- 柿に黒い斑点ができても食べられる
- 熟すと黒い斑点ができて甘くなる
- 柿の表面に異常が出たり、異臭が発生したら食べない
- 渋抜きをした柿は黒い斑点が発生しにくい
柿は栄養豊富で“柿が赤くなれば、医者が青くなる”と言われるほど。特にビタミンAとCが豊富でビタミンの宝庫とも言われ、疲労回復・風邪予防・老化防止などが期待できます。
また、カリウムは筋肉にとって欠かせないミネラルでもあり、高血圧の予防にも効果があります。
ゴマが沢山入っている、良質な柿を見分けてこの秋も美味しくいただきましょう。